最近、身体について改めて考えることが増えました。
解剖学や生理学、運動学を学び、人の身体を見て、
今はピラティスを通して毎日のように自分の身体やお客さんの身体と
向き合っています。
それでも最近、
「自分の身体なのに、まだまだ知らないことがたくさんあるな」
と思うことがあります。
きっかけの一つは、ここ最近、
自分自身がいろいろなジャンルのものを体験する機会が増えたことでした。
ボルダリングや、ヴィジョントレーニングや、ダンスなど。
普段、自分が学んでいるものとは少し違う分野に触れたり、
実際に自分の身体を使って何かを体験してみたり。
そこで「あれ?」「なんでだ?」と感じたことを、
自分がこれまで持っていた知識と照らし合わせてみます。
場合によってはボロボロの教科書なんかを
引っ張り出してきます。
すると、
「ああ、だからこう感じたのか」
と、妙に腑に落ちることがあります。
そして面白いのが、納得して終わりではなく、
そこからまた新しい疑問が生まれること。
「じゃあ、これはどういうことなんだろう?」
「こっちに動いたら、どう感じるんだろう?」
そんなふうに、また知りたくなるし、体験したくなる。
最近、そんなことを繰り返して自分人体実験をしています。
そこで思ったのが、
体験がなければ分からない。
知識がなければ深まらない。
ということでした。
知識として知っていることと、
自分の身体で実際に感じることは、やっぱり少し違います。
でも、ただ体験するだけでは「なんか面白かった」「すごーっ」
で終わってしまうこともあります。
体験したことに少しだけ知識を重ねてみる。
すると、
それまで何となく感じていたものに、ぼんやり輪郭が生まれてくるんです。
そして知ったことを、もう一度自分の身体で確かめてみる。
この行ったり⇄来たりが、身体を知る面白さなのかもしれません。
そう考えていたら、
ふと気づきました!
これって、普段僕がTIGでやっていることにも似ているな、と。
TIGでは、日常生活ではあまりやらないような動きをすることがあります。
普段なら気にも留めない場所に、あえて意識を向けてもらうこともあります。
足の裏を感じてみたり、脚を頭の方まで持ち上げてみたり。
呼吸したときに肋骨がどう動いているのかを
実際に手で触れてみたり。
いつも何気なくやっている「立つ」ということを、
改めてじっくり観察してみたり。
すると、ときどき会員さんからこんな質問が出てきます。
「なんでこっちはやりづらいんですか?」
「ここって、こんなふうに動くんですね」
「これは何のためにやっているんですか?」
そんな疑問に対して、僕が持っている知識を使って説明します。
すると、「なるほど」と言いながら、もう一度自分の身体を動かしてみる。
これもまた、
体験して、知って、もう一度感じる。
ということなのだと思います。
こういうやり取りを日々していると、
みなさん意外と自分の身体について「知りたい」という欲を持っているんだな、
と感じます。
考えてみれば、自分の身体は生まれてからずっと使い続けているものです。
毎日呼吸して、立って、歩いて、
見たり、聞いたり、触れている。
それなのに、その仕組みについて改めて知る機会は、
それほど多くありません。
TIGにも、ピラティスそのものを学ぶ養成コースはあります。
ただ、それはインストラクターになるための専門的な学びです。
もっと手前に、
「自分の身体のことを、もう少し知ってみたい」
そんな人が気軽に身体について学んだり、
実際に感じたりできる場所があってもいいんじゃないかなぁ。
そんなことは、以前からぼんやりと思っていました。
それが最近の自分自身の体験や学びと重なって、
「今なら少し形にできるかもしれない」
と思うようになりました。
今、少しずつ作っているものがあります。
仮に名前をつけるなら、
「私の身体の取扱説明書」
のようなもの。
単に骨や筋肉の名前をたくさん覚えるためのものでもなく、
正しい身体の使い方を教えるためのものでもありません。
まず自分の身体を感じてみる。
少し知ってみる。
そして、また感じてみる。
そんなことができるものにしたいと思っています。
まだ構想を練っている途中ですが、
秋頃に、北千住界隈で5-6名程度の
小さなワークショップのような形で一度やってみようかな、と。
※グループレッスンではございません。
やりたい人いるのかな?
今はそんなことを、
ぼんやりではなく、
少しずつ形にし始めています。
脇田達也